青汁と言えば、インパクトのある苦味がウリの飲物ですが、この青汁の多くは「ケール」という生葉の搾り汁からつくられています。苦いと言うだけで、健康に良さそうですが、あまりにも苦いため食材としては適せず、スーパーなどの店頭にはほとんど出回りません。
ケールは、100g中に21.9mgもルテインが含まれています。そして、このルテインとは、植物に含まれるカロテノイドという色素成分の一種なのですが、目に良いとされているのです。
ルテインは、体内に吸収されると、そのほとんどが目の網膜と水晶体に蓄積されます。
目に蓄積されたルテインは、強い抗酸化力を発揮して、水晶体や網膜の酸化を抑えたり、紫外線や可視光線のうち青白色の部分を吸収してくれるので、蛍光灯やテレビ、パソコンなどから出る有害な光などから眼球内の組織を保護してくれます。
しかし、ルテインは体内では作ることができません。ですから、ケールなどの緑黄色野菜から摂取しなければ、ルテインの効果は得られないのです。
とは言え、ケールから摂取するとすると、あの独特の苦味と毎日対峙しなければなりません。子供なら、あの色を見ただけで逃げ出しそうです。
いくら健康のためでも、苦しい思いをして、ストレスをためたら意味がありません。
そこで、注目されているのが「ホウレンソウ」です。
ホウレンソウは、ルテインの含有量はケールに劣りますが、おひたしや炒めるなどメニューや調理法が豊富なので、日替わりメニューで摂取することも可能ですね。
あと、覚えておきたいのは、ルテインは、脂溶性成分(油に溶けやすい成分)であるということです。ですから、野菜などの食品から摂取する場合は、炒め物など油と一緒に食べると良いのではないでしょうか。
こういったルテインの効果は、継続的に摂取しなければ、視力低下の予防に結び付きにくいです。ですから、自分に合った食材や方法を組み合わせるなど工夫しながら、目の健康維持に役立てましょう。
100g中のルテイン含有量 | |
ケール | 21.90mg |
ホウレンソウ | 10.20mg |
ブロッコリー | 1.90mg |
葉レタス | 1.80mg |
グリーンピース | 1.70mg |
芽キャベツ | 1.30mg |
夏カボチャ | 1.20mg |
100g中の含有量は、ケールとホウレンソウが「桁違い」に群を抜いています。