毎年、学校で行われる視力検査は、通常は春に1回というのが現状です。
「昨年は左右とも視力1.0以上あったのに、今年の検査では左右とも0.3まで下がってしまった」という話は珍しくありません。慌てて眼科へ行って「真性近視です。メガネを作った方がよいですよ」と眼科医に言われたら、正直に従うしかないですよね。
しかし、仮に子供がすでに近視であると診断されても、 直ちにメガネを作るのは禁物です。
子供の近視は、大人に比べ進行が早いとされますが、早期発見、早期対策に取り組めれば、視力回復が早いのも子供の特徴なのです。
一旦、メガネを常用し始めると、目の働きが弱まり、視力低下がどんどん進んでしまいます。本物の近視に移行する前であれば、目の機能も十分に残っているので、あきらめず、早めに視力回復のトレーニングを行うことで回復が期待できるのです。
近視は他の病気と違って、「痛み・出血・発熱」などの症状がないために、特に小さな子供たちにとっては、視力低下を自覚することは難しいとされています。
しかし、ちょっとした子供の仕草などからで異常が発見できる場合があります。次のような動作をする子供には、視力に問題ないか注意が必要です。とにかく早期発見がポイントなのです。
・よく転んだり、物にぶつかったりする
・眼を細める
・眼や頭が痛いと言う
・顔を左右に動かしたり、眼を見開いたりする
・飽きっぽく、イライラする
・テレビを近くで見ようとする
子供の視力回復のポイントは、「眼を悪くする日常生活習慣の改善」にあると言えます。ですから、子供の視力をより早く回復させるためには、周りの大人たちが視力に関する知識を深め、積極的な協力が不可欠なのです。