子供の目の発達と3D映像の影響

子どもの3D映像の視聴には注意が必要です。
子どもは、モノを立体的に見たり目を正常な位置に保ったりする機能が、まだ発達段階にあるからです。

そもそも、健康な人がモノや景色を見て奥行きを感じるのは、左右にある二つの目で見ているからです。
左右の目で、それぞれ違った角度から見た映像は、脳で一つに重ねられ、奥行きのある空間として認知される訳です。
3D映像は、二つのカメラで左右それぞれの角度から同時に撮影された映像を使い、特殊な眼鏡をかけることで、右側から撮った映像が右目、左側から撮った映像が左目に交互に見えて、脳が立体映像として認知しているのです。

最近では、特殊なメガネなしで3D映像を楽しめるテレビも販売されており、迫力のあるシーンを楽しめる反面、国民生活センターによると、3D映画を視聴した後に、「モノが二重に見える」「激しい頭痛がする」「乗り物酔いの状態が続く」等の体の不調を訴える相談が相次いでいるそうです。

3D映像の場合、ピントは画面に合ったままの状態で、手前に飛び出したり奥に引っ込んだりする映像に、視線を合わせていることになるので、このズレが目の疲労などを引き起こすと考えられているからです。多くの人は、3D映像を見ても悪影響はないに等しいが、両目の視力の差が大きかったり、目の向きがずれたりしている人は疲労しやすいとのことです。

子どもの視力が発達段階にあるこの時期に、視線とピントの位置が別々になる3D映像を見ると、目の発達に異常をきたす可能性がゼロではない、との指摘もされています。実際、3D映像を見た子どもが、目の位置がずれて視線を調整できなくなる斜視になった例も報告されています。

大阪大の不二門尚教授によると、「ほとんどの子どもは、3D映像を見ても、目の発達に影響はないが、斜視になる場合が稀にある。目の機能は6歳ぐらいまでに発達するとされ、その時期まではなるべく視聴を控えた方がいい」と話しています。


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